死後事務の履行の実務:死亡の連絡、死亡届、火葬、賃貸住宅、解約、報告

死後事務の履行は、死亡の連絡が届くか、死亡届を出せる人につなげるか、解約などの手続が受け付けられるかで決まります。生前のうちに確認し、記録と報告まで備えます。

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契約書に「死亡届を提出する」と書いても、事業者の立場によっては出せません。火葬許可は死亡の届出が前提のため、連絡がつかないと火葬も遅れます。

このページの要点

  • 事業者の連絡先を自宅に掲示し、医療・介護関係者へ周知して、死亡の連絡が届きやすいようにしておく。
  • 死亡届は届出ができる立場の人が出す(戸籍法86条・87条)。出せない事業者は、相続人に速やかに連絡する。
  • 賃貸住宅の解除と残置物の処理は、国土交通省・法務省のモデル契約条項のように別の委任として整理し、処分しない物を特定する。
  • 公共料金・携帯電話の解約は受け付けられない場合があり、税務申告は対応できない。事前に確認し、履行の記録と相続人への報告を残す。

結論:履行は「連絡が届く」「届出ができる人につなぐ」「できない手続を事前に確かめる」の三つで決まる

死後事務委任契約を結んでも、実際に亡くなったとき、手続が円滑に進むかどうかは、契約書の出来だけでは決まりません。死亡の連絡が事業者に届かなければ、何も始まりません。連絡が届いても、死亡届は、提出できる立場の人でなければ出せません。公共料金や携帯電話の解約は、受任者に手続を認めない事業者もあります。国の「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」(令和6年6月。以下「国のガイドライン」)の第3は、契約の履行で留意する事項として、これらの具体的な場面を挙げています。

このページは、契約書をつくる段階(範囲、費用の上限、預託金、報告先)を扱う死後事務委任契約の書き方に続いて、実際に死亡の連絡を受けてからの動きを、手続ごとに整理します。順番は、死亡の連絡、死亡直後の流れと死亡届、火葬・埋葬・葬儀、賃貸住宅と残置物、行政手続・公共料金・携帯電話、記録と報告です。亡くなった後のトラブルへの対応は高齢者支援サービスの契約トラブルとよくある質問にまとめています。

条文は、戸籍法、墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)、医師法、民法を e-Gov 法令検索で確認した現行の規定に基づいています。なお、手続の窓口や必要書類は市区町村や事業者によって違うので、この解説は一般的な枠組みを述べるものです。税の手続や医療の専門的な判断には立ち入りません。

死亡の連絡が事業者に届きやすい仕組み

葬儀などは、利用者の死亡後、速やかに行う必要があります。ところが、死後事務の受任者は、利用者と同居していないのがふつうです。亡くなったことを最初に知るのは、病院、施設、家主、近所の人、あるいは救急隊員などで、そこから事業者に情報が届かなければ、受任者は動けません。国のガイドラインは、利用者が死亡した場合に速やかに事業者に伝わるよう、事前に利用者や関係機関等と調整しておくことが重要とし、具体的には、事業者の連絡先を利用者の自宅内に掲示する、医療・介護の関係者へ周知しておく、といった方法を挙げています。

  • 連絡先の掲示と携行:自宅の見やすい場所(玄関、電話の近く、冷蔵庫など)への掲示、財布や携帯に入れるカードなど。緊急連絡先の周知と同じ工夫で足りる場合が多い。
  • 関係者への周知:かかりつけ医、担当のケアマネジャー、入居している施設、家主や管理会社に、事業者が死後事務の受任者であることを知らせておく。利用者の了解を得たうえで行う。
  • 見守りとの組み合わせ:自宅で亡くなった場合に、発見が遅れることがある。定期の安否確認(訪問、電話、機器)をどう設計しているかが、死亡の発見の時期に影響する。見守りの契約は見守りサービスの契約書で扱う。
  • 連絡する先の一覧:亡くなったことを知らせてほしい親族、友人、関係機関を、生前に聞き取って一覧にしておく。国のガイドラインは、利用者が死亡した旨を連絡する先を把握している場合には、その連絡先に連絡することが重要としている。

医療機関や介護施設から、利用者が死亡したという連絡があったときは、そこから先は死後事務の手続になります。死亡診断書または死体検案書は、医師が作成するものです。医師法19条2項は、診察若しくは検案をした医師は、診断書又は検案書の交付の求めがあった場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならないと定めています。医師法20条は、医師は自ら診察しないで診断書を交付し、または自ら検案をしないで検案書を交付してはならないと定めています(診療中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書は、診察の要件の例外)。事業者が自ら死亡診断書を作ることはできませんから、事業者の役割は、医師が作成した書面を請求し、受け取る手続を支えることです。

死亡直後の流れと、死亡届を出せる人

亡くなった連絡を受けてからの、手続の積み上がり

  1. 死亡の連絡を受ける病院、施設、家主、親族などから連絡を受ける。連絡先の一覧に従って、親族・関係者に知らせる。
  2. 死亡診断書・検案書を受け取る医師が作成した書面を受け取る。死亡届に添付する書面になる。
  3. 死亡届を出す死亡の事実を知った日から7日以内に、届出ができる立場の人が提出する。事業者が出せない立場なら、相続人に連絡して進めてもらう。
  4. 火葬許可を得る死亡の届出を受理した市町村長が、火葬の許可証を交付する。許可がなければ火葬はできない。
  5. 葬儀・火葬・納骨を行う見積り、希望の確認、場所の確保を済ませたうえで、契約書の範囲で実施する。
  6. 住まいの解除、公共料金・携帯電話の解約、遺品の整理を行う賃貸借契約の解除、残置物の処理、ライフラインの停止などを、契約書の範囲で行う。
  7. 精算し、相続人に報告する精算書、領収書、経過と結果を相続人に報告し、残金を返還する。

各段の順序は状況によって前後します。たとえば、賃貸住宅の解除や公共料金の解約は、葬儀と並行して進むことがあります。

死亡届は、この流れの中で重要な手続の一つです。戸籍法86条1項は、死亡の届出は、届出義務者が死亡の事実を知った日から七日以内(国外で死亡があったときは三か月以内)にしなければならず、届書には診断書又は検案書を添付しなければならないと定めています。届出義務者は、87条1項により、同居の親族、その他の同居者、家主・地主・家屋若しくは土地の管理人が、この順序で負います。さらに87条2項は、同居の親族以外の親族、後見人、保佐人、補助人、任意後見人及び任意後見受任者も、死亡の届出をすることができると定めています。届出は、届出事件の本人の本籍地又は届出人の所在地でします(25条)。

この条文を死後事務に当てはめると、国のガイドラインが示すとおり、次のようになります。事業者自身が任意後見人または任意後見受任者であるときは、死亡届を作成して、役所に届け出ることができます。そうでない事業者は、通常は、自分では死亡届を提出できません。このため、相続人がいるときは、死後事務委任契約に基づき、速やかに、利用者が亡くなったことを相続人に連絡することが重要とされています。契約書に「死亡届を提出する」と書いても、事業者の立場によっては、実際には出せません。「届出ができる人に連絡して、書類の準備を支える」といった書き方が現実に合っています。

火葬・埋葬・葬儀:許可と順序の枠組み

火葬と埋葬には、墓埋法の枠組みがあります。事業者が知っておくべき点を、条文で確認します。

墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)の枠組み

  • 墓埋法 3条
    24時間の制限

    埋葬又は火葬は、他の法令に別段の定めがあるものを除き、死亡又は死産後24時間を経過した後でなければ、行ってはならない(妊娠七か月に満たない死産のときを除く)。

  • 墓埋法 5条
    市町村長の許可

    埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、市町村長の許可を受けなければならない。埋葬及び火葬の許可は、死亡の届出を受理した市町村長が行う(2項)。

  • 墓埋法 8条
    許可証の交付

    市町村長が許可を与えるときは、埋葬許可証、改葬許可証又は火葬許可証を交付する。

  • 墓埋法 14条
    許可証の受理後に

    火葬場の管理者は火葬許可証を、墓地の管理者は埋葬許可証等を、納骨堂の管理者は火葬許可証等を受理した後でなければ、火葬、埋蔵、収蔵をさせてはならない。

  • 墓埋法 4条
    場所の制限

    埋葬又は焼骨の埋蔵は墓地以外の区域で、火葬は火葬場以外の施設で、行ってはならない。

  • 墓埋法 9条
    引き受け手がない場合

    死体の埋葬又は火葬を行う者がないとき又は判明しないときは、死亡地の市町村長が行う。

条文は e-Gov 法令検索で確認しています。

ここから分かる実務上の要点は、火葬の許可が、死亡の届出を受理した市町村長から出るということです(5条2項)。つまり、死亡届が出されなければ、火葬許可証が出ません。事業者が死亡届を提出できない立場であれば、相続人や、届出ができる人に連絡がつかない間は、火葬が進まなくなります。連絡がつかない場合に備えて、利用者の生前に、推定相続人の連絡先を聞き取り、事前に事業者の存在を伝えておく、あるいは届出ができる立場の人を確保しておくことが、契約の履行を支えます。

葬儀や火葬の内容は、利用者の希望を踏まえて決めます。国のガイドラインは、具体的な葬送方法を把握したうえで、必要な見積りを取って利用者に説明することが望ましいとし、散骨の場合は地方自治体への確認、樹木葬の場合は場所の確保ができることの確認など、利用者の希望に対応できるかを事前に確認しておくことが望ましい、としています。納骨や永代供養は、収蔵・埋蔵の場所を、生前のうちに確保しておくのが前提です(墓埋法4条、14条)。費用の上限や見積りの件数は、死後事務委任契約の書き方で決めておきます。

賃貸住宅の解除と残置物の処理:別の委任として結ぶ考え方

賃貸住宅に住んでいた人が亡くなると、賃貸借契約と、室内に残された物(残置物)をどうするかが課題になります。賃借権は相続の対象になり、相続人が承継するのが原則です(民法896条)。したがって、契約を解除するのも、残置物を処分するのも、本来は相続人の仕事です。相続人がいない、あるいは連絡がつかない、遠方にいるといった場合に備えて、生前のうちに、賃借人本人が事業者に委任しておく形が、国のガイドラインで示されています。

国のガイドラインは、利用者の希望がある場合には、利用者の死亡時に契約関係と残置物を円滑に処理できるよう、あらかじめ、利用者(賃借人)と受任者である事業者との間で、賃貸借契約の解除と残置物の処理に関する死後事務委任契約を結んでおくことが望ましいとしています。契約書の作成に当たっては、国土交通省及び法務省が策定した「残置物の処理等に関するモデル契約条項」が参考になります。国土交通省のページによると、このモデル契約条項は、賃貸借契約の解除と残置物の処理に関する委任契約を、別々のものとして構成しており、法令で使用が義務づけられているものではありません。同一の受任者と結ぶ書式と、別々の受任者と結ぶ書式などが用意されています。

  • 解除の委任と残置物の処理の委任を分ける:賃貸人に対する解除の手続と、室内の物の搬出・処分は性質が違うので、委任の内容を分けて書く。
  • 処分しない物の特定:形見分けなど、誰に何を渡すかの希望を、生前に確認して書く。速やかな廃棄を希望するときは、その旨を委任契約に明記する。
  • 貴重品や重要書類の扱い:現金、通帳、印鑑、権利証などが見つかったときの扱い(相続人に引き渡す、保管する)を決める。契約書に書かれていない物の扱いも決めておく。
  • 相続人・賃貸人への連絡:推定相続人が分かっている場合は、可能であれば連絡をとり、利用者から依頼を受けた旨の了解を得ておく。賃貸人にも依頼の内容を連絡しておく。
  • 搬出・処分の具体的な内容の調整:不動産内に残された動産類の搬出・処分について、国のガイドラインは具体的な内容をあらかじめ調整しておくことが望ましいとしている。

これらは、賃貸住宅の管理を行う側(賃貸人・管理会社)の契約とは当事者が逆です。このサイトで扱うのは、賃借人本人が事業者に委任する側の契約です。物の処分には、遺品整理の契約が見られますが、一般に、処分しない物の目印をつける、貴重品を見つけたときの扱いを決める、契約に書かれていない物の補償を限定する、といった工夫が行われます。死後事務の中で、この種の請負を第三者に再委託するときも、同じ考え方で、範囲と責任を決めておきます。

行政手続・公共料金・携帯電話:できない手続とその備え

手続ごとの、事業者の立場と備え

手続国のガイドラインの示すこと備え
年金の死亡届市区町村への死亡届がなされていれば、原則として届出を省略できる場合がある(日本年金機構でマイナンバーの登録がなされている場合)登録状況は本人がねんきんネット等で確認できるため、必要に応じ事前に確認する
医療保険の資格喪失加入している医療保険によって取扱いが異なる加入している保険の種類を聞き取り、必要な手続を契約書に書く
税務申告相続人(相続人がいない場合等は相続財産法人)が納税義務者となるため、死後事務委任契約では対応できない死後事務に含めないことを契約書に書く
電気・ガス・水道等の公共料金受任者である事業者が解約手続を行えない場合もある事前に利用先の事業者に確認する
携帯電話の解約受任者が解約手続を行えない場合もあるので、事前に解約条件に照らして履行できることを確認し、契約を締結する。契約書等の資料を求める事業者もある必要な資料(死後事務委任契約書の写しなど)を、契約締結のときに準備する

行政機関への届出や解約は、「事業者がやる」と書いただけでは進みません。国のガイドラインが繰り返し述べているのは、事前に確認することです。亡くなった後に初めて「受け付けられない」と分かっても、本人に確かめることができません。生前の契約のときに、利用者の加入している保険、契約している電気・ガス・水道、携帯電話の事業者を聞き取って一覧にし、それぞれの事業者の解約の条件を確認しておくことが、履行の備えになります。

場面別:手続が止まるときの起きがちなことと備え

携帯電話の解約を断られた

起きがちなこと事業者が「契約者の死亡は、相続人から」と言って、受任者の手続を受け付けない。

契約書・説明書での備え契約のときに、携帯電話の事業者の解約条件を確認する。受任者の手続が認められないなら、相続人に連絡して引き継ぐ手順を契約書に書く。

公共料金の支払が止まらない

起きがちなこと解約の手続ができないまま、料金が引き落とされ続ける。

契約書・説明書での備え利用先の一覧を作成し、解約の方法を確認しておく。解約できるまでの間の料金の扱いを決める。

死亡届が出せない

起きがちなこと事業者が届出人になれず、相続人にも連絡がつかない。

契約書・説明書での備え届出ができる立場の人を生前に確保する。推定相続人の連絡先を聞き取り、事前に事業者の存在を知らせておく。

税務の手続を求められる

起きがちなこと相続人や遺族から、確定申告も事業者がやるものと期待される。

契約書・説明書での備え税務申告等は死後事務に含まれないことを、契約書と説明書に明記する。

履行の記録・第三者による点検・相続人への報告

死後事務は、利用者自身が履行を確認できないという特徴があります。国のガイドラインは、このことから、事業の適正性を確保する観点で、履行状況について第三者による点検等が定期的に行われる仕組み等を構築しておくことが有効としています。そして、利用者から推定相続人等の連絡先を聴取している場合には、推定相続人等に報告することが重要としています。

報告の根拠は民法645条で、受任者は、委任事務が終了した後は、遅滞なくその経過及び結果を報告しなければならない、とされています。国のガイドラインは、このほか、法的トラブルが生じて、事業者が契約上の義務を履行したかどうかが争われるとき、事業者に履行したことの主張・立証責任が及ぶことがあるとして、契約の期間中、提供したサービスの時期や内容、要した費用等についてサービス提供記録を作成・保存しておくことが重要としています。死後事務でも、同じ考え方が当てはまります。

  • 記録の内容:連絡を受けた日時、連絡した相手、依頼した業者、見積りの内容、実施した日、費用、受領した書類(許可証、領収書)を時系列で残す。
  • 相続人への報告:経過と結果、精算書、領収書の写し、残金の返還を、まとめて報告する。報告先は、契約書で指定した相続人(指定相続人)に報告すれば足りる旨を定めておくことが考えられる。
  • 第三者による点検:履行の記録を、事業者の内部の別の担当者や、外部の第三者が定期的に点検する仕組み。点検の頻度と、結果の保存を決める。
  • 意向の相違への対応:死後の事務について、生前の本人の意思と相続人の希望が異なるときは、まず本人の意向を丁寧に説明して理解を得るよう努める。それでも相続人が求める場合は、合意による変更や解除も考えられる(国のガイドライン)。

確認の問いと理由履行の備えの確認の問い

  1. 死亡の連絡が事業者に届きやすい仕組み(掲示、関係者への周知)があるか。

    連絡が届かなければ、死後事務は始まらない。

  2. 事業者は死亡届を出せる立場か。出せないなら、誰に連絡して進めてもらうか。

    火葬許可は死亡の届出を受理した市町村長が出す(墓埋法5条2項)。

  3. 納骨先や散骨の扱いなど、希望する葬送の方法が実現できるか確認したか。

    場所の確保や自治体への確認が必要な場合がある。

  4. 賃貸住宅の解除と残置物の処理を、別の委任として整理したか。

    国土交通省・法務省のモデル契約条項が、二つの構成で示している。

  5. 公共料金や携帯電話の解約は、事前に利用先で確認したか。

    受任者の手続を受け付けない場合があると国のガイドラインが指摘している。

  6. 履行の記録を残し、相続人に報告し、点検する仕組みがあるか。

    利用者自身が履行を確認できないため(国のガイドライン)。

起きがちなこと

場面別・起きがちなこと

  • 利用者が自宅で亡くなったが、連絡先の掲示がなく、事業者が死亡を知ったのは数日後だった。
  • 死亡届を事業者が出せない立場だったのに、契約書は「死亡届の提出」を事務に含めており、相続人の協力が得られず、火葬が遅れた。
  • 納骨先を生前に決めておらず、遺骨の置き場所が決まらないまま、時間が過ぎる。
  • 賃貸住宅の解除を、残置物の処理と一つの委任で書いたため、賃貸人が処分の範囲を理解せず、トラブルになった。
  • 携帯電話の解約に必要な書類を契約のときに用意しておらず、解約の手続が進まない。
  • 履行の記録を残していなかったため、相続人から費用の内訳を問われても説明できない。
  • 相続人が事業者の存在を知らず、報告を受けて初めて死後事務委任契約があったと知り、不信感を持つ。

よくあるご質問

事業者は、死亡届を出せますか。

戸籍法86条・87条によると、死亡届は届出義務者(同居の親族など)が出し、同居の親族以外の親族、後見人、保佐人、補助人、任意後見人及び任意後見受任者も出すことができます。国のガイドラインは、事業者が任意後見人または任意後見受任者であれば届出ができるが、そうでなければ自分では提出できないので、相続人に連絡することが重要としています。

死亡届が出ないと、火葬はできないのですか。

墓埋法5条は、火葬を行おうとする者は市町村長の許可を受けなければならないとし、許可は死亡の届出を受理した市町村長が行うとしています。火葬場の管理者は火葬許可証を受理した後でなければ火葬を行えません(14条3項)。死亡届が、火葬の前提になります。

賃貸住宅の片づけは、どう準備しておけばよいですか。

国のガイドラインは、賃借人と事業者の間で、賃貸借契約の解除と残置物の処理に関する死後事務委任契約を結んでおくことが望ましいとしています。国土交通省・法務省の「残置物の処理等に関するモデル契約条項」が参考になります。処分しない物の特定や、形見分けの希望も確認しておきます。

携帯電話や公共料金は、事業者が解約できますか。

受任者である事業者が解約手続を行えない場合もあるため、事前に利用先に確認することが望ましいとされています。携帯電話は、解約条件に照らして履行できることを確認したうえで契約を結ぶこと、必要な資料を契約のときに準備しておくことが示されています。

税務の手続は、事業者に頼めますか。

国のガイドラインによると、利用者の死亡後の税務申告等は、相続人(相続人がいない場合等は相続財産法人)が納税義務者となるため、死後事務委任契約で対応することはできません。契約書に、含まない事務として書いておきます。

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